Route 103

国道103号

クリスマスに行ったディズニーシーで起こったこと

クリスマスに元カノとディズニーに行って、終了時間前最後に並んだジェットコースターの待ち列で前に居たマレーシア人の母親と子供3人のグループとトラブった。

その子供のひとりが元カノにいきなりスマホを向けてシャッターを切ったのだ。しかもフラッシュまで炊いて。幸いバイリンガルだったから英語で母親に話しかけたら、自閉症で思春期だから撮ったのだと言われた。そんなことどうでもいいから消してくれよと思ったが、「そうか、それは悪いな。でもまあ消してくれ。」とだけ言って事は終わるつもりだった。ただ、彼は素直に消す様子を見せなかった。消したという証拠も出そうとする気があるようには見えなかった。

僕はその日とてもイライラしていた。左ひざに違和感があったし、Suicaに残高がなくてチャージの合間に彼女に先に改札通させたら、見知らぬ駅だったからどっちのホームに行けばいいか分からなくて、そもそも電車使わないから東京方面に行けばいいだけかとかそういう判断ができなかったから、電車を逃してしまったのだがそれを責められてイラついたし、想像とは相反して写真取るバカばっかりでテーマパーク自体を楽しむことが出来なかった。僕が腰を下ろして休んでいたら、中学生女子二人がそこで写真撮りたいからどいてくれと言われた。なんなんだよ。

本題に戻ると、そのストレスが溜まった状態で新たなトラブルが舞い降りて、挙げ句その自閉症の子供が写真を消すつもりがないような態度を取るから、ついついその子に対して「クソ野郎」とか色々言ってしまったのである。

元々彼が何らかの精神疾患を持っていたことは明らかだった。我慢はしていたものの、列の前に居たから列に居た誰よりも被害を被っていた。彼は常に飛び跳ねており、時折バランスを崩して僕にぶつかってきた(それに関しては一言も謝罪はなかった)。彼がそういうものだったことはわかっていたから我慢していた。でも我慢するからといってストレスが溜まらない訳では無い。クリスマスの日のディズニーシーはテーマパークそれぞれ3時間ぐらい待たされたし、長時間そんな子供を近距離に置いておいてストレスが溜まらない訳もない。そこに、僕が正式に話しかけるチャンスが来てしまった。その子供が僕の彼女に断りもなく彼女の写真を取ったのだ。それが僕と彼女にとっても、彼らにとっても最悪のトリガーであっただろう。あれさえなければ両者共に我慢だけで済んでいたのに、彼が写真を取ってしまったから僕は話しかけて削除の願いを伝える必要があった。その機会に漬け込んで、鬱憤を晴らすつもりで僕は罵詈雑言を浴びせてしまった。

彼ら子供側からしたら、母親と兄弟で海外のディズニーシーに行って、絶叫マシーンに乗ってクリスマスを楽しもうという意気込みがあっただろうし、母親からすれば、クリスマスに子供たちを日本に連れて行って楽しませてあげようという気持ちがあっただろう。僕はそうした家族間での愛だとか思いやり、そしてせっかくの海外でのクリスマスイベントを台無しにするような事をしてしまった。僕はその罪悪感が拭えなくてしょうがない。良い年した大人が子供に暴言を吐くなどさぞかし醜いだろう。さぞかし怖かっただろう。こうして僕は一家族の気分を害してしまった。

正直僕には優生学的な考えが根っこにあっただろう。そんな考えがあったからこそ酷いことも言えたのかと思うと、自分が憎くてしょうがない。